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2000年代から、幹細胞を用いたリンパ浮腫に対する再生医療の研究が行われています。 幹細胞とは私たちの体を維持している少数の細胞で、脂肪組織や骨髄の中に存在します。普段は静かにしていますが、体に損傷が生じると活性化して体を修復する細胞です。取り出した幹細胞を培養して増やし、再び体に戻すことで組織の修復を促進させることができるとされます。

2016年と2017年スウェーデンで行われた乳がん術後のリンパ浮腫の患者さんを対象とした臨床研究では、重だるさや硬さなどのリンパ浮腫の主症状の改善が認められました。国内でもリンパ浮腫に対して同様の再生医療を実施している施設があります。

2016年から、アメリカではリンパ管が損傷した部位にコラーゲンの線維とリンパ節の細胞を埋め込んで、リンパ管の再生を促す治療の研究が始まっています。ブタを用いた研究では良い結果が出ているので、現在、実際の患者さんを対象にした臨床研究を行っています。